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杉田祐一はストローク巧者同士の戦いに敗れる

[シングルス準々決勝]
○アドリアン・マナリノ(フランス) 6-2,6-4 ●杉田祐一

■ストローク巧者同士のラリーはスリリングだった。攻防は単純ではなかった。マナリノは、あえて相手に攻めさせるという選択をした。杉田はマナリノのフラット系のバックハンドを警戒しながら、あえてフォアで左利きのバックハンドとのクロスの打ち合いを挑んだ。杉田はラリーのテンポを早め、マナリノはポジションを大きく上げ下げして間合いを変えた。

■立ち上がりから、ファイナルセットかと錯覚させるような両者のせめぎ合いだった。1ポイントごとにわき上がる声援やどよめきは決勝戦のようだった。杉田の2-0リードからの第3ゲームに最初の山場があった。4度のデュースの末にブレークを許した。「3-0になったら逆のスコアになった可能性もある」と杉田が悔やんだ場面だ。ここからショットの精度が目に見えて落ちた。6ゲーム連取を許し、第1セットはマナリノに奪われた。

■第2セットにも何度かチャンスがあった。杉田が先にブレークして3-1とリードしたが、3-4と逆転を許す。ブレークで4-4としてもすぐにブレークバックされ、最後まで主導権を握れなかった。2-6,4-6で決着したのに、所要時間は1時間52分に及んだ。スコア以上に緊迫した接戦だったことは、両者の消耗した姿からも明らかだった。

■杉田はプレッシャーの影響を明かした。「ここまでランキングが上がった中での楽天オープンは初めて。観客も期待してくれているし、自分自身への期待もあった。難しくなることは理解していたが」。気負いが目立ち、序盤からショットに本来の精度がなかった。ダウンザラインに展開する好機が来ても、仕掛けのショットを失敗した。

■「プレッシャーがかかって、想像以上にエネルギーを使わなくてはならない状況だったのは悔しい」。杉田は独特の言い回しで、苦しい戦いを振り返った。何度かあった要所を押さえることができなかったのも、プレッシャーと精神的なスタミナ切れが影響したか。「ここ(地元)で優勝するのは並大抵のことではない。結果を出せるようになったら、2ステップ、3ステップ上がれる」。プレッシャーに勝てなかった現状を受け入れ、雪辱を誓った。

(広報委員会)

本記事は、日本テニス協会メールマガジン「Tennis Fan」の抜粋です。「Tennis Fan」の購読ご登録はこちらから!
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